屋根裏部屋から覗くキッチン

大層なアイランドキッチンと言うよりは合理的な並びの調理場といった雰囲気でいつも母の両手は軽快に動いていた。

歌いながら悲鳴をあげながらも立ち続けた場所は、増える泣き声と共に重なる食器と嵩む光熱費でいっぱいになった。

けれどもそこはいつも全てを満たす場所のまま。お世辞にも綺麗とは言えないが清潔なまま少しずつ減っていく食器を、彼女はまた食器棚に戻すのであった。

時すれば辞するほど回っていく生活の様に、君の様相も変わっていって良いと思う。

僕の言葉である様に、君の言葉である様に。

おやすみなさい