2017-12-01から1ヶ月間の記事一覧

清潔なホームレス

山手線の終電は大体遅れる。 はやく帰りたくても大体遅れる。 体に貼った湿布薬が冬の寒さを加速させていくので、俺は風邪をひいてしまうのではないか、冬将軍が去るまで油断はできん。と勝手に一人相撲をはじめている。 その時その時、一番望んだものは手に…

スパイスとコンドーム

午前9時我先に、我先にと電車へ乗り込むブルーカラー。地元のお祭りの様に毎日毎日、賑わっている。というより蔓延っている? 本日は晴天なりと俺も叫びたかった。 しかし生憎今日の空は可笑しいほどグレー。 まるで仕上げのスパイスの様に誰にも気付かれな…

経典と狂言

宣教師とコメンテーターの違いは人を愛するか愛さないかくらいなのかもしれない やがてくる稚拙な終わりを求めて、ただ通り過ぎるだけの道草になるのか。それとも一度に介する様に餞けになるのか。 それなりの努力にはそれなりの報いを、ただならぬ努力には…

斜陽の檻

街の隙間灯りは、それが太陽の光である事を忘れそうなほど白く。やがてやがてのうちに影が残した檻の中に囚われていることに気づくのであった。 得てして俺は夜になり自由を手にするはずであったのだ。 然し乍ら寡聞にして言葉は成らず。 過分にして音沙汰張…

抑抑

そもそもの話、言葉は自由であるべきだという。けれど使い手に得手不得手が存在するから、誰かを傷つけてしまうかもしれないと思うと中々口は動かない。 こうしたい、そうしたい、ああしたい言うのは結構楽だなあ。結局達成するのは行動する人だけなんだ。 …

意志のない評論家

冬は鳴らない室外機 足の遅いクレームブリュレ 早起きのデリヘル嬢 高速道路の信号機 渡り廊下のパイプ椅子 およそ必要のない大切なものばかり、いつの間にか心に残っていたりしてやがて考え方も必要のない奴ばかりが世の常。 近頃とても感じることがある。 …

刺して変わらぬ杜若

ようよう、様にいつも変われど殿の事は分からず絡みつく。 誰かしら、誰かしら、と願えどそれは叶わず不幸の徒花だけがいつものしかかっている様なそんな、そんな気がする。 いままで自分がやってきたことやこれからやることに終ぞ疑問を禁じ得なくなってし…