耳鳴りとこだわり

およそ40分程遅れた電車は宛ら月初のコンビニエンスストアの様に重たい足を進めている。

やがて着く場所でコーヒーを買って、煙草を吸って今日も帰るのだろうなあ。

そういえば最近はずっと耳鳴りがしていて、少し辛いなあ。でも好きな事やってるのだから仕方ないのかなあ、そうは思いたくないけれど。

少し休んで気付いたけれど働くという行為は本当に気付かないうちに人を追い詰めているのだ。だらだらと続けていると、賞味期限の切れそうな牛乳の様に饐えた匂いを醸し出して、もつれちゃってあららあさ。

新宿駅で「好きな歌歌えないならやめる」「酔っ払ってないといい歌が歌えない」と言ってる女子をみた。なんだか無性にその子の歌を聴いてみたくなったけれど、駅構内で煙草を吸う輩に期待を持てるほど僕の心は広くない。

毎日、歌うだろうか歌わないだろうかわからん歌を作っている。それでもこんなに幸福で、無敵になれる。さあさ夜は短し、走るぞ。